私は、土のある庭がとても好きで、
植物との関わり、庭いじりが好きで、
そうなったのは、
まずは、母方、父方双方の、祖父母のおかげなんだと思う。
母方の祖父母は、私が奔放に満喫できる土地をもっていてくれたし、
父方の祖母もまじえて、
植物たちについて、いつもよく頻繁に語っていたし、世話をしていた。
母も父も、私を、土いじりをしたいがままに放置しておいてくれる育て方をしたし、
おじのつくった池には鯉がいたし、にわとりも鳥も昆虫もいて、
私や妹や、いとこたちは、自分で植物を育てていいスペースを決めていた。
土いじりが出てくる物語、本にはいくつか出会ってきたけれど、
気持ち悪かったりするのもあって、それは、ちょっと敬遠したくて、
このテーマでは、特に、健全なものに触れたい。
![花言葉をさがして [単行本] / ヴァネッサ ディフェンバー (著); 金原 瑞人, 西田 佳子 (翻訳); ポプラ社 (刊) 花言葉をさがして [単行本] / ヴァネッサ ディフェンバー (著); 金原 瑞人, 西田 佳子 (翻訳); ポプラ社 (刊)](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51NJY--f4IL.jpg)
『花言葉をさがして』という、この本をまず買ったことが良かった。
忙しくて書店に足をふみいれたことが、まず何日ぶりかわからないときで、
主人公のいくつかの場面がわたしのそんな状態とも重なった。
久しぶりに読んだ小説。
生命力が表現されているのがいい。
そのときは、とても気持ちが疲れていたので、
つまらなくてがっかりとかするとかで気持ちがマイナスに動くのには、
耐えられなくて困るなと心配になったので躊躇もしたのだけれど、
結局、どこかぼんやりと買った。良かった。
いろいろあって書ききれないのだけれど、
この本の、訳がしっかりしていることに感心して、
作者の「良書」をつくろうという思いと職人的な小説書きの過程に触発されて、
思いがけず、出産と乳児育てのリアルな描写に出会って、
母と娘のドラマに触れ、人を愛することそのものについて、この年令でなお学んだ。
この作者の処女作。
原書も読みたい。
ポプラ社は、作家選びが上手なのかな。ときどき、良い文に会う。
ただ、電車で見た広告がなければ、書店では私の目につかない装丁だったんじゃないかと思う。
訳者のひとり、西田佳子さんは、バーネットとかモンゴメリも訳した経験がある方。
児童書の訳はいい加減じゃできないだろう。
あと、私だったか娘だったかが、以前、気に入って読んだヤングアダルトも訳している。
実は、私は、いつか、アメリカのヤングアダルトがとても訳してみたいのだった。
いつかしたい仕事、したいことがたくさんある。
「いつか・・」はよくない、と成功法則などでよく言われるけれど、
私は自分の「いつか」の夢と計画を大事にしている。
だって、今の仕事と生活も大切だし、マルチタスクをこれ以上広げることも望まない。
そして、そういう翻訳業は、娘が喜んでくれる仕事なんじゃないだろうか・・・とふと思うのは、
最近、娘との時間が多く、しかも、この物語に触発されて、娘が愛おしいからなのかも。
彼女とのつながりのひとつが、本だし。
とにかく、これを読んで、周囲のいろんな人への愛情に実感が持てたことに、感謝している。
そして、西田さんが訳した「小公子セドリック」の作者のバーネットといえば、
私の庭への気持ちと、どこまでも重なり、広げ、育ててくれた『秘密の花園』の作者でもある。
![秘密の花園 [単行本] / バーネット (著); グラハム ラスト (イラスト); Frances Hodgson Burnett, Graham Rust (原著); 野沢 佳織 (翻訳); 西村書店 (刊) 秘密の花園 [単行本] / バーネット (著); グラハム ラスト (イラスト); Frances Hodgson Burnett, Graham Rust (原著); 野沢 佳織 (翻訳); 西村書店 (刊)](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51I0-IALssL.jpg)
そしてもう1冊の庭の本。
自分では「庭」テーマを特に意識してはいなかったけれど、
最近買った『地上はポケットの中の庭』。
![地上はポケットの中の庭 (KCx ITAN) [コミック] / 田中 相 (著); 講談社 (刊) 地上はポケットの中の庭 (KCx ITAN) [コミック] / 田中 相 (著); 講談社 (刊)](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51n3lqFD6-L._SL160_.jpg)
これは漫画。
やっぱりがっかりしたくなかったので、
賞をとったということに気持ちを押されて買った。
庭系のしずかで淡々と心に迫るストーリー運びで、
私の滋養になってくれた短篇集。
タイトルがまず素敵。
あと、コマのなかの作者のつっこみも好き。